第415回 「メタ認知」で世界を広げる。

ネタバレあり!
注意して読み進めてください。



先々週の「金曜ロードショー」、

上田慎一郎監督『カメラを止めるな!』、



ご覧になられましたか?



内容に関しては

以前にもブログで取り上げていました。

あの映画の面白さの1つに

さまざまな「視点」から

物語に光を当てていることがありますよね。



たとえば

物語の冒頭では、



一見、何の変哲もない

「ゾンビ映画」の撮影シーンが

始まったと思わせておいて



観客側が

展開を予想するのに必要な

「設定」を小出しにしていく。



何しろ映画のタイトルが

『カメラを止めるな!』ですから、



観客は

どこから本物のゾンビ映画になるのか?

どんな映画への情熱が見られるのか?



という風に、

手ぐすねを引いて待ってるワケです。



そして、

ホラーな展開がいざ始まると

雑で、不自然な部分に目が止まります。



いったい何なんだこれは?



観客の頭の中は

「?」マークでいっぱいです。



あっという間に

ゾンビ映画としての

物語が終わったかと思いきや



おもむろに「場面」が切り替わり、

今度は、制作側の物語がはじまる。



あ、やっぱり

本物のゾンビ映画ではなくて

「映画づくり」のストーリーだったんだ。



ここでようやく

私たち観客の視点が固定化されます。



しかし、

「映画づくり」の場面展開では



またまた

私たち観客に

たくさんの視点が与えらえる。



たとえば

監督の「情熱」と「苦悩」、

それぞれの俳優が抱える「制約」、

アシスタントの映画にかける「想い」など。



映画製作に携わる

関係者にはそれぞれ言い分がある。



途中で瓦解しそうな

それぞれの「想い」が



「生放送ワンカット撮影」という

逃げられない、どうにかするしかない

いわば制約だらけの「極限状態」の中で



なんとか

1つの映画を完成させるため

それぞれが自分の「殻」を破りながら

与えられた役割をなんとか果たそうとしていく。



物語の冒頭の

雑で不自然なシーンの数々は

「生放送ワンカット撮影」を乗り切るための

苦肉の手段や演出だったことが分かります。



ここまでくれば

私たち観客の視点は、



物語の「過去」と「現在」、

監督や俳優やスタッフの

それぞれの「視点」も行き来しながら



「映画作り」という

彼らの愛すべき仕事にかける

さまざまな「想い」を追体験していく。



そして、

エンディングでは

不思議な「高揚感」と「爽快感」に

私たちも心が満たされましたよね。



『カメラを止めるな!』が

独創的で新しかったところは

まさにこの「視点」の切り替えの絶妙さ。



これって実は

ビジネスでも同じではないでしょうか?

(↑最近、決めゼリフ化している)



いま私も

メタ的な「視点」を

1つ入れてみました。



ここで「メタ」とは、

ギリシャ語で「高次な~」「~を超えた」

などの意味を表す「接頭語」からきていて



ある事象に対して

高次の視点や立場を意味する言葉です。



たとえば

私がいま何かに怒っていて、

この「怒り」という感情は

どこから来ているだろうか?



などと

高次の「視点」から考えることを

「メタ認知」と言ったりするんですね。



まさに

『カメラを止めるな!』も

このような「メタ視点」から

映画を捉えた作品だと言えます。



お気づきのように

私たちのビジネスにおいても

メタ的な「視点」が持てるようになると



経営者視点、顧客視点、

生産者視点、労働者視点、

代理店視点、社会視点、環境視点、

さらにグローバルな視点など



さまざまな視点で

ビジネスを見ることで

事業を前進しやすくなりますよね。



私たちも是非

「メタ認知」身に付けたいですね。



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日報コンサルタント 伊藤博紀

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