第492回 「ドミナント戦略」の要諦
「本質」を見極めて戦略を立てる。
こんばんは。
日報コンサルタントの伊藤博紀です。
コンビニ業界で
店舗数、売上高とも首位を独走する
セブンイレブンジャパン。
ちょうど昨日
テレビを観ていたら
「セブンイレブン」が
唯一の空白地だった沖縄県に
初出店したニュースをやっていました。
コンビニ店舗数で
ダントツの2万店越えを
果たしているセブンイレブンに
いまだ空白地があったことへの驚き。
ローソンやファミリーマートが
早々に全国制覇を達成しているのを考えると
その強さや潜在的な成長力が際立っていますよね。
どうして
コンビニ業界で1強とも言える
セブンイレブンの全国制覇はこんなに遅れたのか?
そのヒントは
昨日のニュースに隠されていました。
それは、
セブンイレブンの沖縄初出店は
14店舗も一気に出店するということ。
よく言われることですが
これは「ドミナント戦略」と呼ばれるもの。
ドミナント戦略とは
チェーンストアが地域を絞って
集中的に出店することで、
商圏内で
「市場占有率」を向上させて
独占状態を目指す経営手法のこと。
ドミナント戦略は
どのコンビニチェーンも
採用している戦略なのですが
大手3社の中でも
セブンイレブンはとくに徹底していて
初出店となる地域では
狭い商圏内で3~5店舗同時出店とか
ドミナントを強力に推進しています。
私がかつて
中堅コンビニチェーンの
本部社員として働いていた20年ほど前、
山口県萩市という
日本海側の小さな商圏に
セブンイレブンが初出店する際に
一気に
3店舗同時出店したときの
衝撃は今でも忘れられません。
当時、
萩市に3店舗出店して
ドル箱エリアだと捉えていた
私が所属していたチェーンストアは
たった1年で敗戦濃厚となってしまいました。
当時、
コンビニの業界誌で
創業者の鈴木敏文さんが
「お客様に本当の意味で
コンビニエンス(利便性)を感じてもらうには
あっちにもこっちにもセブンイレブンがある、
という状況を作っていかなければならない」
ということを仰っていて、
すごく感心させられたことを覚えています。
そうなんです。
小手先の戦略なんて
何の役にも立たない。
というのは
なにも出店に関する
ドミナント戦略だけではなくて
たとえば
新商品・新サービスを
PRする際にもまったく同じで
あっちでも、こっちでも
新しい商品・サービスを宣伝している。
陳列棚の
大半のスペースを割いて
新商品を「陳列」している。
そんな風に
身体全体で感じてもらうことが
大切なんです。
ほかにも
情報発信するときは
それ以外のノイズは混ぜない。
私たちは
「五感」すべてで
メッセージを受け取らないと
本当の意味での「価値」は伝わらない。
つまり、
「メリハリ」が大事で
目立たせるところがあれば
引っ込ませるところも作らなければならない。
要するに、
ワンコンテンツ・ワンメッセージ、
メッセージは1つに絞らないと伝わらない。
当たり前の話ですが
コンビニエンスストアの
ウリはコンビニエンス(利便性)です。
弁当やファストフードなど
商品力だけで利便性が決めるわけではない。
お客様の生活圏内で
どこに行ってもコンビニがあることが
もっとも大きな「利便性」なワケです。
ビジネスの本質を見抜き、
そこを最優先して追求していった
鈴木敏文さんの慧眼には恐れ入るばかり。
ビジネスの本質を見抜き、
メッセージを1つに絞って
徹底的にメリハリを付ける。
簡単ではありませんが
意識しておきたいですね。
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日報コンサルタント 伊藤博紀
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