第462回 背後にある「真意」
「真意」を読み解こうとしていますか!?
先日、
とあるツープライススーツ専門店に
気になるシャツが入荷したと聞いて
お店にお邪魔しに行ってみたんですね。
で、
気になっているシャツを
出してもらったんですけど
スタッフさんが
新発売のシャツの知識がなくて
カタログを読みながら接客をしてくる始末。
私も確かに
その商品が気になって
「来店」したんですけれど
そのシャツが気になった
本当のところをスタッフさんは聞いてこない。
ちなみに
私が気になった理由は、
「クールビズ」対応の
機能的なシャツのわりに
発色の良いカラーばかりが揃っていて
着心地が涼しい上に、
オシャレも楽しめるんじゃないかと
期待させてくれる点でした。
でも、
ここ最近の
殺人的な夏を乗り切るためには
正直「オシャレ」はある程度は捨ててもいい。
つまり、
私が1番知りたいのは
その新発売のシャツを着れば
どれだけ夏を「涼しく」過ごせるのかどうか。
だから、
お店で実際に目で見て触って
それを確かめに来たというワケ。
なのに、
スタッフさんは
その素材の「仕立て」や
「スタイル」ばかりをプッシュしてくる。
私がもっぱら聞きたいのは
そのブランドが以前に発売した
「Cool max」素材のシャツに比べて
「一体どちらが涼しいんだろうか?」
という疑問だったりするのに。
なかなか
埒が明かないので
少し強めにそのことを伝えると
店長さんらしき人が呼ばれてやってきました。
しかし、
その店長さんもなかなか
私の真意を読み取ってくれなくて
大人げなくもイライラしてしまう私。
自分の伝え方が悪いのか!?
しばらく
やり取りを続けて
ようやく伝わったのか
去年、発売して好評だった
涼しさに特化した機能性シャツの
紹介をしてくれはじめました。
そのシャツは
手で触ってみると
生地がサラサラしていて
速乾性でアイロンがけも要らない。
デザインは
平凡なんですけど
「まぁいっか、夏対策だし」と思って
お試しで1着だけ購入しました。
最初のスタッフさんは
「買わないだろうな」と思っていたのか
ビックリした表情をしていました(笑)。
こう考えると、
「接客」って難しいですよね。
私も今回の経験をしてみて
アメリカの有名な言葉を思い出していました。
それは
ハーバード・ビジネススクールの教授だった
セオドア・レビットという人が
「人が欲しいのは
ドリルではなく穴である」
という言葉を残したという話で、
ここ日本でも
「ドリルを売るな、穴を売れ」なんて
書籍まで出ているほど有名な概念です。
この「たとえ」は
「目的」と「手段」の関係性を
見事に説明していますよね。
たとえば
ドリルを買いに来たという
お客様によくよく話を聞いてみたら
「スポーツ大会でもらったメダルを
壁に吊り下げておくための穴が空けたい」
という程度の話なのかもしれない。
だったら、
別にドリルを売らなくても
「キリ」で穴を空ければ済む話ですよね。
この場合、
お店は高いドリルを売れずに
損をしたように見えるかもしれませんが
お客様との
長期的な「関係性」の観点から見れば
お客様の
本当の「ニーズ」を
満たしたことになるので
そんな提案をしてくれた
お店、スタッフの「ファン客」に
なってくれるのではないでしょうか。
このように
ビジネスにおいては
お客様の真のメリット、
つまり「ベネフィット」(便益)を満たす
提案をすることが大切というお話でした。
あなたは「ドリル」売っていませんか?
背後にある「穴を開けたい」という
本当のニーズを見る努力をしていますか?
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日報コンサルタント 伊藤博紀
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