第429回 「ブランディング」の本質とは?

                      ※写真は昨年の山口市 一の坂川のサクラ

お客様はきちんと見ている。



桜シーズン真っ盛り!



今年の桜は

どこで鑑賞されましたか?



私は花見に行く機会がなく

通勤や営業途中に車の中から

ちらりと横目で桜を見る程度でした。



ところで、

サクラはどこの国のモノか?



という

サクラ「起源」論争があるのを

ご存知でしょうか?

(とくにソメイヨシノ)



なんでも

お隣りの韓国や中国が

自国がサクラの原産地だ!と主張していて

長い間、論争になっているんだとか。



しかし、

近年の遺伝子研究により、



日本の「ソメイヨシノ」は

エドヒガン系統の桜と

日本固有種のオオシマザクラを



最初の父母とする交配種(クローン)

であることが判明しているんだとか。

※園芸品種から始まったとする説が有力



ちなみに、

サクラは温帯地方に自生する

とても種類の多い樹木ですが



広義のサクラの原産地は

国土にヒマラヤ山脈を擁する

内陸国のネパールだとのこと。



このサクラの

「起源」論争で面白いのは



諸外国からは

原産地がどこであろうと



サクラを愛で

親しい人と鑑賞する習慣を

「文化」にまで高めた功績は



疑うことなしに日本にあると

評価されているということ。



だから、

外国人からすれば

「花見」をしに行く

価値があるのは日本だけだし



ここでは

「日本=サクラの国」という

ブランディングが見事に成立している。



花見が「観光の目玉」として

注目されるようになったからと

他国が「一朝一夕」で真似したところで



そう簡単には

顧客や市場は認めてくれない。



まさにここに

私たちがブランディングを考える際の

大きなヒントが隠されていると思いませんか。



さらに、

私の周りでもこんなことがありました。



クライアントである山口市の

牛すじカレー専門店「クイーンズカレー」さんは

山口に牛すじカレーを広めた第一人者なんですが



お店が繁盛しているのを見て

その後、たくさんの飲食店が

「牛すじカレー」をメニューに導入しました。



しかし、

ほとんどのお店で

思ったように集客につながらず

しばらくしてメニューからも外されることに。



これが何なのかと言うと

やっぱりお客様からしても

牛すじカレーを流行らせた功績のある

お店を利用したいという気持ちの表われ。



要するに、

「偽物」でも似ていればOKではなく

あくまでも「本物」志向ということ。



そうなんです。

お客様はちゃんと見ているんです。



どこが発祥で

どこが立役者かを

大切にしてくれるんです。



これだけ

情報が氾濫する時代だからこそ

「偽物」を消費するのはイヤなんです。



おそらく

私たちは「起源」だとか

「元祖」うんぬんの話に

「敏感」な生き物なのでしょう。



もしかしたら

私たちに備わっている

「血がつながっている」ことを

大切にする本能と関係しているのかも。



また、

少し前に話題になった、



シンガポール発のティラミスショップ

「ティラミスヒーロー」の日本法人が

商標上のトラブルに巻き込まれた時



日本のSNSでは

元祖の「ティラミスヒーロー」を

擁護・応援する声の方が圧倒的で



真似した企業の商品の

「不買運動」まで起こったほどでした。



ここで大切なのは、

会社や商品の「らしさ」を

名前・ロゴ・パッケージなどで表現した

「ブランディング」というものは、



けっして「単発」で

表現されるものではなく、



お客様とのたくさんの「接点」と

そこからもたらされる「体験」によって

私たちが作り上げる「イメージ」そのもの。



むしろ

ビジネスサイクルの中の

「顧客接点」の数だけ存在する。



さらに、

同じビジネスサイクルを

まるで螺旋のように繰り返して

どんどん、どんどん積み重なっていく。



私たち日本人が

はるか昔からサクラを愛で、

いまや世界の人が羨むほどの

「花見」という文化を作り上げたように



いまここで

私たちは同じように



自社の商品・サービスの

「らしさ」の表現を1つ、

また1つと積み重ねていけば



たとえ

模倣されたとしても

どこの商品・サービスにも負けない

強力な「ブランディング」が完成するでしょう。



最後にまとめると、

「ブランディングは1日にしてならず」

だから、きちんと顧客接点を設計しましょうね。



もしご不安なら

私たち日報ステーションと

一緒に実現していきませんか?



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日報コンサルタント 伊藤博紀

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