第356回 「公平感」を意識した経営を行なう

やっぱり皆と同じように休みたーい!!



報道によれば、

ホテル業や外食産業といった

年末年始が「稼ぎ時」である業界で



人材確保のために

年末年始を「お休み」する

企業が増えてきたんだとか。



たとえば

「別府杉乃井ホテル」

年末年始の繁忙期が終わった

来年1月15日から10連休。



外食産業でも

大晦日、元日を休業とする

居酒屋の「串カツ田中」

中華レストランの「幸楽苑」



また、

食品スーパー大手の

「ヤオコー」「いなげや」

稼ぎ時の1月2日を定休日にするそうです。



この事例のように、

稼ぎ時であるお正月に

店舗系ビジネスで「定休日」を設けるなんて



かつての

日本の商慣行からは

考えられなかったのではないでしょうか。



実際、ビジネスで

繁忙期を逃すことは

かなりの「痛手」ですが



そんな「痛手」よりも

優秀なスタッフを失った場合に

通常営業すら続けられなくなってしまう

リスクの方がはるかに大きいということなのでしょう。



昔から

日本では「お客様は神様」

なんて言っていますが



ゴーイングコンサーン

(継続企業の前提)のもとでは

やはり従業員こそが会社の「宝」。



従業員>お客様



という

ある意味新しい「価値観」を

標榜する企業が出てきたとしても

なにも不思議ではないということ。



このように

人口減少局面に突入した日本では

これまでにない新しい価値観の出現が

避けられない動きなのでしょう。



これをキッカケに

日本の企業文化・労働文化が

より一層「発展」してくれることに

私たちは期待したいですよね。



ちなみに、

私が前職で

企業の「採用支援」をしていた時、



小売業やサービス業の正社員募集は

求職者から明らかに敬遠されている

印象を持っていました。



消費者相手のビジネスは

周りの人がお休みの時が

「繁忙期」」という因果な定め。



勿論それを承知で

働き始めていたとしても



友人・恋人・家族と

予定がなかなか合わなかったり

世間が楽しそうにしているのを見ると

気持ちも揺らいでくるんでしょうね。



これに影響を与えるのが

私たち人間が持っている

根源的な欲求のうちの1つ、

集団や社会の中での「公平感」。



サルと

チンパンジーを対象にした

いくつかの実験の結果、



ヒトだけでなく

私たち以外の霊長類にも

「不公平」に対する感情があることが

研究で明らかになっています。



どんなものかと言うと、

複数のサルに同じ仕事をさせて

ご褒美(餌)の内容に差をつけると、



「内容の劣る」

ご褒美をもらった方のサルは、

そのあとで仕事をすることも、

その餌を食べることも拒否したんだとか。



つまり、

「公平感」という感情は

私たち類人猿が太古から持つ

根源的な「欲求」だということ。



言い換えれば

この「公平感」を損なうと

「集団」や「組織」は

上手く回らないことを示唆しているんです。



その「公平感」を

調整・調停しようと生まれたのが

「ルール」や「法律」なのかもしれません。



もしかしたら

最近のサービス業における

年末年始など休暇の「見直し」は



失われていた

「公平感」を取り戻そうとする

私たち日本社会の新しい

「試み」なのかもしれませんね。



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日報コンサルタント 伊藤博紀

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