第326回 「席替え」のススメ。
社員に「仮面」をつけたまま
仕事をさせていませんか?
あるクライアント様の会社は
業種的に若い女性の多い職場。
そうすると、
社内で「か~わ~い~い~♪」
なんて女子同士で盛り上がったり
食事の時に
井戸端会議のようになって
黄色い声が飛び交うワケですね。
だから、
その会社では
男性社員さんの肩身が狭くて
つい無口なキャラを演じてしまいがち。
そして、
その状態が長く続くと
自分自身で
思考や行動を制限してしまって
内面もそんなキャラになることも。
私たちは
「一貫性」を大事にする生き物なので
一度定着してしまった「役割」から
外れた行動を取るのは難しいですよね。
これを証明するものとして
1971年に米国のスタンフォード大学で
刑務所を舞台にした実験が行なわれました。
これは、
普通の人が「肩書き」や「地位」を与えられると、
その「役割」に合わせて行動してしまうことを
証明しようとした有名な実験です。
どういうものかと言うと、
新聞広告などで集められた一般人を
「看守」役と「受刑者」役にグループ分けして、
実際の刑務所に近い設備を作って演じさせました。
その結果、
時間が経つに従って
「看守」役の被験者はより看守らしく、
「受刑者」役の被験者は
より受刑者らしい行動をとる
ようになるということが証明されました。
ここで観察された
私たち人間に備わる特性として
「非個人化」が挙げられます。
「非個人化」とは
元々の性格とは関係なく、
「役割」を与えられただけで
そのような状態に陥ってしまいがちなこと。
つまり、
冒頭のクライアント様の例でも
一度「役割」(無口キャラ)が固定されると
本人もそれに寄せていってしまうんですね。
では、どうするのか?
たとえば
この会社であれば
定期的に「席替え」をして
普段「話しかける相手」や
「関係性」を固定しないようにする。
あるいは
「1to1ミーティング」を導入したり
「グループディスカッション」を実施して
関係性が「固定」しないように注意する。
関係性が「固定」されると
いつまでも職場に馴染めなかったり
社内カーストや癒着の温床になったり
社員が辞める原因になることも。
私たちは
「立場」や「役割」に応じて
仮面をつけてしまいがちなので
それを意識した
人員配置、社内環境整備を
心掛けていきたいですね。
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日報コンサルタント 伊藤博紀
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