第236回 「帯状疱疹」
私が若くしてかかった病気。
2008年に
「リーマンショック」が起こって
日本に限らず、世界中の企業が
大きなダメージを受けました。
とくに広告業、
なかでも求人広告は
壊滅的なダメージです。
当時、
中国地方を拠点とする
社員200名規模の求人広告会社で
山口営業所の所長をしていた私は
10名ほどのスタッフに
解雇を通達しなければなりませんでした。
伝えるのもストレスですが
伝えられる方はもっと深刻。
失業手当が出るにしろ、
先が見えない中での解雇だからです。
大規模なリストラの後も
会社に残った私たちの給料が
どんどん遅れるようになりました。
給料の遅れが3カ月を超える頃、
もう限界、これ以上は無理だと
私たちは退職を決意、それぞれ別の道を歩むことに。
しかし、
「捨てる神あれば拾う神あり」で
そんな私たちに
「資本金を出すから
会社を立ち上げてみないか?」
と声を掛けてくれる経営者が現れました。
そこで
私たちは残った5名で
「リーマンショック」による
世界的な不況の真っ只中に
フリーペーパーの求人情報誌を発行する
広告代理店を立ち上げたのでした。
今までと
似たような事業内容で
会社を立ち上げるとはいえ
世界中の企業が
大規模なリストラを敢行し
まるで世界恐慌を思わせる様相で、
「君たちが起業するなら応援する」
そう言ってくれていた経営者も
広告出稿に「及び腰」になり、
思っていた以上に立ち上げは難航しました。
その頃、
私は客先を回っているときに
右半身から激痛を感じるようになり、
最初は放っておいたのですが
あまりの痛みで右足を引きづって歩くことしか
出来なくなって観念して病院へ。
先生から
「よくこんなになるまで放ってたな。
激痛で生活できんかったやろ?」
と言われた診断名は「帯状疱疹」。
この病気は
過去、水疱瘡にかかったことのある
60代を中心とするウイルス性の病気で
小さな水膨れが「帯状」に表われ、
刺すような痛みを伴うことが特徴。
若い人でも
ストレス・過労が原因となって
発祥することも珍しくない病気なんだそう。
私も自分では意識していなくても
身体はストレスに「正直」だったみたいで
治療をしながら「心の健康」を改めて考える
良い機会になりました。
考えてみれば
世界中が「リーマンショック」の影響で
明日の食い扶持があるかどうかも分からない中
新たに会社を立ち上げるのはなかなか大変。
知らず知らず
私の精神が蝕まれていても
不思議ではありません。
なんで今回
こんな話をしたのかと言うと
病や事故などの「リスク」は
知らないうちに背後に忍び寄っていて
気付いたときには対処不可能だから。
経営者の病・事故、
技術革新や価値観の変化など
私たちを取り巻く経営環境の激変、
それから取引先の倒産など
私たちのビジネスは
ちょっとしたキッカケで
意外に簡単に破綻してしまいます。
ビジネスに「大丈夫」なんてものはなく
リスクはいつだって身を潜めているもの。
リスクに万全の
「備え」をすることは勿論、
「日報」を書くという
ビジネスでの「触診」行為を
大切にしていきたいですね。
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日報コンサルタント 伊藤博紀
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