第163回 「価値」を守るプロセスを踏む
ブランドが毀損する「リスク」を
ほったらかしにしていませんか?
せっかく遠くまで
旅行に来たんだから
やりたいことをして、
食べたいものを食べ、
行動にあまり制限かけずに
楽しみたいですよね。
こんな意見の人は
けっこう多いんじゃないでしょうか。
なぜなら
私たちが本当に大切にしているのは
「お金」ではなく「経験」の方だから。
せっかく
北海道までやって来たのだから
ウニもイクラもカニも
心ゆくまで食べてみたい。
ということで、
日報ステーションで同僚の尾崎と
「札幌二条市場」そばの
「海鮮処 魚屋の台所」さんで
「うに丼」を食べることにしました。
無添加の「バフンウニ」と
「赤ウニ」の2種類から選べたので
味が濃厚で甘みが強いと言われる
「バフンウニ」をチョイス。
丼に、これでもか!というくらい
「バフンウニ」が敷き詰められている
圧巻の光景は「眼福」のひと言。
まさに、オレンジ色の宝石です。
早く口の中に掻き込みたい!
そう思ったのですが
お店の人がそうさせてくれません。
なんでも女性の店員さんが
正しい「ウニの食べ方」なるものを
ご教授してくださるというのです。
どんぶりの端には
「しその葉」の上に一粒だけ
「赤ウニ」が乗っけてあって
まずはそれを食べてみてくださいと。
その後に
「バフンウニ」を食べるのですが
まだ自由に食べさせてくれない。
まず店員さんが実演してくれるのです。
小皿に醤油を入れ、
スプーンの背に醤油をつけ、
ウニに対してスプーンを縦にあて
カツカツと音を立てながら
何度か繰り返してウニを潰していきます。
「ウニが新鮮で
まだ細胞が死んでいないからこそ
出来る『食べ方』なんですよ。」
バフンウニが
「卵かけご飯」のように
滑らかにご飯にまとわりついてきた頃合いで
ようやく口に入れることを許されます。
「面倒くさいなぁ。」
一瞬そう思うのですが
口に入れた瞬間に
そんな思いは消え去ります。
「なんだこれ!」
甘みがすごく強い!
舌触りがまろやか!
磯の香りと濃厚な味が
あっという間に口の中に広がります。
今まで食べてきた
ウニは何だったんだろうか?
そんな風に感じざるを得ない
極上の「バフンウニ」体験でした。
きちんと正しい
ウニの食べ方をした後は
もちろん好きなように食べることが出来ます。
でも、もし
このプロセスを踏まなかったら
どんなことが起きてしまう
「怖れ」があったのでしょうか。
たとえば、一般的な前提として
私たちは「ウニ」の違いが分かりません。
どのように違うか
きちんと知ってもらわなければ
「あの店は高いばっかりで駄目だ!」
なんて言われてしまうリスクは
少なからずあると思います。
また、
きちんと「正しい食べ方」を
私たちお客にレクチャーしなければ
訳も分からず
口の中に搔き込んでしまうことで
本物のウニの「価値」を感じずに
「評価」されてしまうかもしれません。
つまり、
あの面倒くさいプロセスは
お店の評判、ウニの価値を守るための
いわゆるブランディングの一種、
決して欠かすことの出来ない
大事なプロセスだったというワケです。
あなたの商品・サービスやビジネスを
誤解されたままにしていませんか?
価値の毀損を防ぎ、
ブランドを守るための
プロセスはしっかり踏んでいますか?
この機会にもう一度
見直してみることをオススメします。
………………………………………………………………………
日報コンサルタント 伊藤博紀
※「応援日報」サービスのお問合せは
(株)日報ステーション TEL 083-976-4124 まで
ホームページ: http://nippo-st.com/
メルマガ :「なかづか日報 一日一語」
↓↓↓登録は下記より↓↓↓
http://nippo-st.com/magazine01.html
………………………………………………………………………
0コメント