第482回 店舗は「戦略」に従う。

どの点で競争しているか
きちんと把握していますか!?



先日、

山口市の「倉敷珈琲」に

はじめて行ってきたんですね。



私がお邪魔した

「倉敷珈琲 山口中央店」は

山口高校、附属中学校のすぐ近く。



山口県内でも

屈指の文教地区に

2018年7月にオープンしました。



わりと近くに

「スターバックスコーヒー」の

駐車場つきの大型店舗があるので



「商圏内」で

どういう「すみ分け」になっているのか

個人的に気になっていたんですね。



というのも

私が住んでいる山口市は

クルマ無しでは生活が困難な

典型的な地方の小都市。



飲食店には

駐車場があって当然、

車で10分かかるような距離だって

あってないように感じるエリアです。



普通に考えると、

スタバが大好きな国民性、



現状では

他のカフェチェーンが

太刀打ちできるとは思えません。



さらに

前にブログで書いたように



山口市のカフェ市場は

PC作業したい人なら「タリーズコーヒー」、

部屋着でも気後れ無用の「コメダ珈琲」、

小中高生のたまり場「マクドナルド」と

すでに「すみ分け」が出来上がっています。



そんな競合関係の中、

「倉敷珈琲」の近くを通ると



オープン後、

1年近く経っているのに

「意外に」と言っては失礼ですが

駐車場が満車のことも多いくらい繁盛している。



どういう人たちが利用し、

どんなシーン(場面)で使われているのか?



屈指の文教エリアなので

PTAをはじめ、学校行事の際に

保護者の方中心に利用が増えるとしても

毎日のようにあるわけじゃないでしょうし。



それが

私がずっと抱いていた疑問です。

(とっとと調査に行っとけよw)



実際に行く前に持っていた

私の「倉敷珈琲」のイメージは、



ドリップ式でなく

サイフォン式で提供される

こだわりの「本格派の珈琲店」というもの。



何より

サイフォンに入れられて

コーヒーが提供されるワケですから

お客様に与える視覚効果はバツグン。



少し調べてみたところ


<サイフォン式>

柔らかく、すっきりとした味わい



<ドリップ式>

濃く、しっかりとした味わい



というような

「違い」があるみたいで



さらに、

「サイフォン式」で抽出した方が

コーヒーの味にブレが少なく

同じ味を再現しやすいメリットがあるんだとか。



しかし、

そんな味だけの分析では

本質を見誤ってしまう恐れがあります。



昔から

「飲食店のQSC」と言って



Quality   品質

Service   接客

Cleanliness 清潔



という3つの要素が

飲食店の「良し悪し」を決めると言われていて



たとえば、

「倉敷珈琲」の

「メニューブック」を見ると

サイフォン式コーヒーが豊富なのは勿論、



「コメダ珈琲」で提供されている

フードメニューに似たような

「ホットサンド」や「スイーツ」類があり、



「期間限定メニュー」として

パイナップルやトマトの

ドリンクメニューがPRされていました。



しかし、

「倉敷珈琲」に

実際に行ってみて感じるのは

不思議と「じっくり話ができる」こと。



それに比べると、


スタバは

若い世代を中心に

店内がガヤガヤしているし、



何より

広々として「間仕切り」がなく

また、ゆったりしたソファ席が多く、

開放的な空間を「ウリ」にしているので



いろんなモノが視界に入ったり、

お客さん同士で目が合うことも多い。



そこへいくと

「倉敷珈琲」に

行ってみて分かったのは

ボックス席が半分近くを占め、



席の配置が

向かいの席や近くの席の人と

目線が合わないように配慮されている。



おそらく

「倉敷珈琲」のターゲットは

ある程度、大人の方だと思うので



聞かれたらマズい話、

静かに話したい大人に合わせて

店内のレイアウトが配置されている。



考えてもみてください。



たとえば

繁華街のスタバで

カップルが「別れ話」しますか?



なかなか

話しづらい雰囲気ですよね。



こう考えてみると

飲食店の「競争力」は

提供されるメニューも大切ですが



「場を提供する」という

飲食店のもう1つの役割も

問われている気がしますよね。



・デート向きの飲食店

・家族でワイワイ利用できる飲食店

・じっくり話し込みたい飲食店



このように

飲食店にはそれぞれ

向き・不向きがあるので、



そういう意味では

「倉敷珈琲 山口中央店」は

相手とじっくり話し込むことに

「最適化」している飲食店でした。



視線の配慮だったり、

話し込みやすいボックス席だったり、

喫煙ルームを完備して分煙していたり、

ジャマをしない「接客」スタイルだったり。



つまり、

理想とする「飲食店」像に合わせて

どういうスタイルがベストなんだろうか?



これを徹底的に考える。



日報ステーション代表の中司祉岐も

「微差に気づく」重要性を力説していて



まず

徹底的に情報を集めて「比較」しろと。

比較すれば「違い」が見えるようになると。



あなたのビジネスが

差別化しているポイントはどこですか?



その差別化に最適化した

「運営」と「見せ方」はできていますか?



………………………………………………………………………

日報コンサルタント 伊藤博紀

※「応援日報」サービスのお問合せは

(株)日報ステーション TEL 083-976-4124 まで

ホームページ: http://nippo-st.com/

メルマガ  :「なかづか日報 一日一語」

↓↓↓登録は下記より↓↓↓

        http://nippo-st.com/magazine01.html

………………………………………………………………………

1分で読める!小さな会社の販促の極意 日報コンサルタント 伊藤博紀の販促ブログ

「自分らしさを独自の強みに変えればビジネスは変わる!」 社員5名以下の会社の売上を伸ばす専門コンサルタント。 山口市、宇部市など山口県内を中心に飲食店、理美容室、士業、花屋、営業会社など多種多様な業種のクライアントの売上を改善させている。 ちょっとしたビジネスのコツ、販促のやり方など実際の事例を中心にお役立ち情報を発信中。